前回のブログでお伝えしたように
ステロイドという薬は
免疫を抑制する効果を持ちます。
そのため、代表的なデメリット(副作用)として、感染症にかかりやすくなります。
今回はそれ以外の副作用をみていきましょう。
まずは不眠になりやすくなります。
ステロイドは自分の身体でも分泌されます。午前中に一度分泌のピークを迎えて
体の夜に近づくにつれて休息モードになります(これをサーカディアンリズムまたは概日リズムといいます)。
ステロイドも、午前中にピークになるよう使用することも多いのです。
しかし、クローン病の患者さんは
夜間におなかの調子が悪くなることが多く
トイレの回数や出血量が増え、発熱する人もいます。
そうなると眠れなくなってしまうため、夜間もステロイドの効果が出るような投与の仕方をすることもあります。
そのほかに、女性や思春期のお子さんが気にする副作用としては
「挫創(にきび)」
「中心性肥満(満月様顔貌など)」
「多毛」
などが挙げられます。
長期投与では、骨の発達に影響が出たり、
妊婦さんでは赤ちゃんに口蓋裂などが起こる頻度が少し上がるとされています。
さいごに…
ステロイドはデメリットは多い薬品ですが
副作用を気にして使用しないのはもったいない話になります。
免疫を強力に抑える薬はそんなに多くなく
いまでは、使用量やリスクについてただしく学ばれている医師が多いと聞きます。
いま、自分がステロイドを使用していて
副作用や使用量が気になる方は主治医に相談してみましょう
次回はクローン病患者のステロイドの使用について取り上げていきます。
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