みなさんは、症状が寛解していても腸に炎症が残っていれば、「発がん」の可能性があることをご存じでしょうか?
今回は、福岡大学医学部の平井郁仁先生のインタビュー記事を参考にしながら
記事を書きたいと思います。
まず通常の大腸におきる癌とibdに合併する癌の違いです。
詳細なことは省きますが正常な粘膜ががんになるまでの過程が少し異なるようです。
加えて、炎症性発がんの大腸がんは「p53」という遺伝子の変異が
通常の大腸がんより非常に早い段階で起こるという特徴があります。
これにより、通常の大腸がんとは異なる形態を呈しながら大きくなっていくようです。
IBDの人たちは、腸に炎症が生じている人が多いので、炎症性の発がんが起きやすい、
ほかの人たちより癌が生じやすいと言えるかもしれません。
また、日本のクローン病の人たちは、直腸肛門病変のある方が多く、
腸病変が改善していても直腸肛門部の炎症は残っている場合が少なくありません。
このため、日本人のクローン病患者では直腸や肛門部のがん(直腸肛門管がん)が多いのが特徴です。
次回、クローン病の方に多い癌について、記事に取り上げていきます。
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