みなさん、こんにちは。今日はクローン病患者が使用する一般的な薬について、重症度別に紹介しようと思います。
※注意※ クローン病は、症状の重症度や病変の部位によって治療法が異なります。本記事では、日本消化器病学会のガイドライン や最新の研究 を参考に、重症度別の薬物療法について解説します。
🔹 軽症〜中等症のクローン病
1. 5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤
主に大腸型のクローン病に使用される抗炎症薬で、メサラジン(ペンタサ®など)が代表的です。ただし、小腸病変には効果が限定的です。
2. 抗菌薬
メトロニダゾールやシプロフロキサシンなどが、肛門病変や瘻孔、膿瘍のある場合に補助的に使用されます。
3. 栄養療法
経腸栄養(エレンタール®など)は、炎症の抑制や栄養状態の改善を目的として行われます。
🔸 中等症〜重症のクローン病
1. ステロイド
プレドニゾロンなどの経口または静注ステロイドが、寛解導入療法として使用されます。長期使用は副作用のリスクがあるため、寛解維持には使用されません。
2. 免疫調節薬
アザチオプリンや6-メルカプトプリン(6-MP)は、ステロイド依存や再燃予防のための寛解維持療法に使用されます。効果発現には数ヶ月を要します。
3. 生物学的製剤
- 抗TNFα抗体:インフリキシマブ(レミケード®)、アダリムマブ(ヒュミラ®)などが、寛解導入および維持療法として使用されます。
- 抗IL-12/23p40抗体:ウステキヌマブ(ステラーラ®)は、抗TNFα抗体が無効な場合にも有効です。
- 抗α4β7インテグリン抗体:ベドリズマブ(エンタイビオ®)は、腸管選択的な作用を持ち、副作用が少ないとされています。
🔺 最重症例・合併症を伴うクローン病
1. 入院治療
重症例では、入院の上で静注ステロイドや完全静脈栄養(TPN)を行い、症状の安定を図ります。
2. 外科的治療
穿孔、大出血、腸閉塞、膿瘍、瘻孔などの合併症がある場合は、外科的治療が検討されます。
私の体験談
私は小腸・大腸型の軽症クローン病と診断され、発症当初から
- 5-アミノサリチル酸(ペンタサ®顆粒)
- 経腸栄養(エレンタール®)
を使って治療を始めました。
ペンタサ顆粒は毎食後に服用し、エレンタールは初期には1日6本飲んでいました。
徐々に本数が減っていき、今ではペンタサ顆粒のみを続けています。
また、エレンタールは効果を感じていましたが、肝機能の指標であるγ-GTPが200を超えるようになり、
主治医が変わったタイミングで、1日2本飲んでいたエレンタールが中止になりました。
✅ まとめ
クローン病の治療は、症状の重症度や病変の部位、患者の状態に応じて個別に選択されます。最新のガイドラインや研究を参考に、医師と相談しながら最適な治療法を選ぶことが重要です。また、薬は炎症を抑える効果など、身体にプラスに働いてくれる面と肝機能の低下など副作用が必ずあります。医師と相談しながら薬の見直しや症状のコントロールをしていきましょう。
コメント