今日の記事は、肝臓が悪いときに行う検査の種類と意味について、できるだけわかりやすくご紹介します!
🩸 1. 血液検査(肝機能検査)
肝臓の検査といえばまずこれ!
血液を採って、肝臓がきちんと働いているかを数字でチェックします。
主な項目は以下の通り:
● AST(GOT)・ALT(GPT)
→ 肝臓の細胞が壊れていないかを見る検査。上記の2つは肝細胞が壊れると血中に漏れ出す酵素。
これらの数値が高いと、肝臓が炎症を起こしているサインかもしれません。
● γ-GTP(ガンマ-GTP)
→ お酒や脂肪肝で上がりやすい数値。胆道や肝臓の細胞に関係。
「お酒を飲みすぎていませんか?」と聞かれるときによく見られる項目です
● ALP(アルカリホスファターゼ)・LAP
胆汁の流れが悪いときに上昇(胆道閉塞など)がみられます。胆道に関係する酵素。
● ビリルビン
→ 肝臓の働きが落ちると、皮膚や白目が黄色くなる“黄疸”の原因になる成分。胆道に関係する酵素。
黄疸の程度を調べます。
● アルブミン
→ 肝臓で作られるたんぱく質。
少ないと、栄養状態が悪かったり、肝臓が弱っているサインです。
● プロトロンビン時間(PT)
→ 血液を固める力を見る検査。
肝臓がダメージを受けていると、出血しやすくなることがあります。
🔬 2. ウイルス性肝炎の検査(B型・C型など)
「ウイルスが原因で肝臓が悪くなっていないか」を確認するための血液検査です。
特に調べるのは…
- B型肝炎ウイルス
- C型肝炎ウイルス
これらに感染していると、慢性肝炎→肝硬変や肝がんへ進行することもあるので、早めの発見がとても大事です。
📷 3. お腹のエコー検査(超音波検査)
お腹にゼリーを塗って、機械で中を“のぞく”検査です。痛みもなく、安心して受けられます。
肝臓が…
- 大きくなっていないか?
- 脂肪がたまっていないか?(脂肪肝)
- 固くなっていないか?(肝硬変)
- しこりがないか?(腫瘍)
…などがわかります。まず最初に行われることが多い検査です。
🖥 4. CT・MRI検査(画像検査)
エコーでは見えにくい部分まで詳しく調べるために、CTやMRIが使われます。
- CT検査:造影剤を使って血流や腫瘍の形を調べる
- MRI検査:胆管や肝臓の内部をより細かく見ることができる
「肝臓がんが心配」「腫瘍があるかも」といった場合に使われます。
🧪 5. 肝生検(かんせいけん)※必要なときだけ
これはちょっと特殊な検査で、肝臓に細い針を刺して、小さな組織を取り出し、顕微鏡で中身を見る検査です。
- 慢性肝炎の進行具合
- 脂肪肝の悪化レベル
- 肝硬変の有無
などを詳しく調べることができますが、痛みを伴う可能性があるので、医師が必要と判断した場合のみ行います。
✅ 検査は「症状や目的」によって組み合わせて使われます
例えば…
- 数値だけ高い → 血液検査+エコー
- 肝炎の可能性 → ウイルス検査
- 腫瘍が疑われる → CTやMRI
- 詳細を調べたい → 肝生検
など、症状や状況に応じて、医師が最適な検査を選びます。
✨ 実体験を含めたまとめ
肝臓は「沈黙の臓器」といわれるほど、調子が悪くても症状が出にくい臓器です。過去の記事で伝えたように私もエレンタールの本数を増やしたら血液データのγ-GTPの数値が500を超えてしまいました。あのときは脂肪肝も疑い、血液検査とエコーを行いました。
ちょっとでも気になる症状や異常があったら、早めに専門の医師に相談して、必要な検査を受けましょう!
コメント