みなさん、こんにちは。今回は「クローン病と皮膚症状」について取り上げます。
クローン病と聞くと、腸の病気というイメージが強いかもしれませんが、実は皮膚にもさまざまな症状が現れることがあるのをご存じでしょうか? これらは「腸外合併症」と呼ばれ、病気の活動性と関係している場合もあります。
今回は、クローン病と関係のある代表的な皮膚症状について、友人の体験談や治療法も交えて解説していきます。
🔍 クローン病でよく見られる皮膚症状
1. 結節性紅斑(けっせつせいこうはん)
- どんな症状?
すねなどに赤くて少し盛り上がったしこりができ、押すと痛みを感じることがあります。 - いつ出るの?
腸の炎症が強いときや、再燃時にあわせて出ることが多いです。 - 友人の体験談:
寛解が乱れたときに、両足に赤いしこりがいくつもできて歩くときに痛みが伴うことがあったそうです。自宅の家具を支えにしながらつたいながら歩いたそうです。腸の症状が落ち着いたら、自然と皮膚も治ったとのことです。
2. 壊疽性膿皮症(えそせいのうひしょう)
- どんな症状?
皮膚がただれたようになり、深い潰瘍(かいよう)が形成されることも。主に足に出ることが多く、痛みや滲出液を伴います。 - 要注意!
難治性で、皮膚科での専門的な治療が必要になることがあります。ステロイドや生物学的製剤(インフリキシマブなど)が使われることも。 - 友人の体験談:
初めは虫刺されだと思うような状態だったようですが、徐々に痛みを伴いどんどん悪化。皮膚科に紹介されて壊疽性膿皮症と診断され、インフリキシマブで改善したようです。
3. 肛囲病変(こういびょうへん)
- どんな症状?
肛門周囲に裂け目(裂肛)、痔瘻(じろう)、膿瘍(のうよう)などができることがあります。 - 非常に多い
小腸や大腸に病変のあるタイプのクローン病では特に頻度が高いです。 - 注意点:
肛門周囲の皮膚がざらついたり、小さな皮膚の盛り上がり(スキンタッグ)に気づいたら要観察です。クローン病の人はほとんどなるようです。私も症状はありませんが、なっていたことがあるみたいで、難病申請の書類作成の時、主治医が私の症状の紹介文を書くときに記載していたのを覚えています。
4. 掌蹠膿疱症様病変(しょうせきのうほうしょうようびょうへん)
- どんな症状?
手のひらや足の裏に小さな水ぶくれや膿ができることがあります。生物学的製剤使用時の副作用として出ることも。 - 治療は?
軽症なら保湿や外用薬で対応。重症例では投薬の調整が必要になることもあります。
💡 皮膚症状が出たときの対応
- 皮膚科と消化器科の連携が大事
クローン病の活動性と関係している皮膚症状は、腸の炎症を抑えることで改善することが多いです。 - 放置しないことが大切
「肌がちょっと荒れたかな?」と軽視しがちですが、早期対応が重症化を防ぎます。
✨ 最後に
クローン病の活動性や免疫の乱れが皮膚に現れることも少なくありません。皮膚に気になる症状が現れたときは、我慢せずに医師に相談してみてください。
今回は記載しませんでしたが、クローン病患者は口内炎にもなりやすく、皮膚トラブルは多いそうです。私も口内炎や肛門周囲については感じたことがありますので、気にかけています。
クローン病と上手に付き合うには、腸だけでなく口腔内や皮膚の状態をみることも大切ですね。
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