こんにちは!
クローン病と診断されてから、出産を経験されている女性の方、もしくは旦那さんがクローン病というパターンもあるでしょう。そんなとき、「いま飲んでいる薬って大丈夫?」と不安になる方も多いと思います。
今回は、クローン病患者さんが服用している薬が、妊婦さんや赤ちゃんにどんな影響があるのかを、できるだけわかりやすくまとめてみました。
妊娠を考えるときに大事なこと
クローン病の治療薬には、妊娠中でも比較的安全に使える薬と、絶対に避けるべき薬があります。妊娠を希望している方(あるいはそのパートナー)は、事前に医師と相談しながら、適切なタイミングや薬の調整を考える必要があります。
妊婦さんが服用する場合:薬の安全性まとめ
薬の種類 | 妊娠中の使用 | 注意点 |
---|---|---|
メサラジン(5-ASA製剤) | ○ 比較的安全 | ごくまれに副作用報告あり |
ステロイド(プレドニゾロンなど) | △ 使用可能 | 高用量・長期使用でリスク増 |
アザチオプリン/6-MP | △ 条件付きで使用可 | 医師と相談の上 |
抗TNFα製剤(レミケード、ヒュミラなど) | ○ 妊娠中期まではOK | 妊娠後期の使用は慎重に |
メトトレキサート(MTX) | ✕ 絶対NG | 妊娠前に中止し、6ヶ月避妊 |
ポイントは、病気を無理に我慢して薬を止めることがかえって危険ということ。炎症が強い状態で妊娠すると、早産や胎児発育不全のリスクが高くなるため、病気をコントロールしながら妊娠することが最も大切です。
男性クローン病患者が薬を服用している場合
男性側が薬を飲んでいることで、赤ちゃんに悪影響があるのか? これはよくある質問ですが、基本的にはほとんどの薬で問題ありません。
薬の種類 | 妊娠への影響(男性側) |
---|---|
メサラジン | 問題なし |
ステロイド | 問題なし |
アザチオプリン/6-MP | 問題なし |
抗TNFα製剤 | 問題なし |
メトトレキサート | ✕ 精子に影響あり。妊娠は避けるべき |
注意ポイント:
男性がメトトレキサートを使っている場合は、少なくとも3ヶ月、理想的には6ヶ月以上避妊することが推奨されています。それ以外の薬については、現在の研究では重大なリスクは報告されていません。
最後に:一人で悩まず相談を
妊娠を考えるときは、「病気だから無理かも…」と思いがちですが、クローン病があっても健康な赤ちゃんを授かっている人はたくさんいます!
大切なのは、妊娠前から医師(消化器内科や産婦人科)としっかり連携して、治療や薬を調整することです。
まとめ
- 多くの薬は妊娠中でも使用可能。無理に中止するのは危険。
- 妊娠前にメトトレキサートを使っている場合は、しっかり避妊期間を空けよう。
- 男性側の服用薬は大きな問題になることは少ない。
- 迷ったら、まずは主治医に相談!
妊娠や出産について不安がある方は、ぜひ一人で悩まず、医師に相談してみてください。
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