こんにちは。先日、クローン病の患者さん同士、数人で集まる機会がありました。知人の知人が仕事について悩んでいるとのことでした。
仕事に関してよく聞かれる不安には、こんな声があります。
「お腹が痛くなったらどうしよう…」
「トイレが近くにないと不安」
「フルタイム勤務なんて無理かも」
私もそうでした。でも今は、自分の体調に合った働き方や環境、そして周囲の協力を得て、無理なく働くことができています。
今回は、クローン病患者さんたちが実際に働いている仕事や、働きやすいと感じている職種について、患者会で得た話をもとに、私の主観も交えてご紹介します。
こんな仕事が向いています!
クローン病患者にとって理想的な仕事には、いくつか共通点があります。
- ✅ 体に大きな負担がかからない
- ✅ トイレにすぐ行ける
- ✅ 勤務時間や場所の融通が利く
- ✅ ストレスの少ない職場環境
この条件を満たす仕事を探すと、次のような選択肢があります。以前、大きなIBDの患者会で聞いてみたことを記載します。
患者会で聞いてみて多かった職種・働き方の例
1. 在宅ワーク・フリーランス
職種例:
- Webライター
- プログラマー
- デザイナー
- 動画編集
- 翻訳や校正
💡メリット:通勤なし、トイレも自由、体調に合わせて働ける
在宅ワークはクローン病の方にとって非常に大きな味方です。スキルが必要にはなりますが、体調が安定しているときに少しずつ学べば、誰でも始められます。
2. 一般事務・デスクワーク
職種例:
- 事務職(経理・総務)
- カスタマーサポート
- データ入力
💡メリット:身体的な負担が少なく、室内勤務でトイレの心配も少なめ
3. 公務員・団体職員
職種例:
- 市役所職員
- 学校・大学事務
- 独立行政法人職員
💡メリット:安定した勤務環境、休暇制度が整っている
市役所などは福祉課、健康保険課などクローン病を「特定疾患」として理解してもらえる職場環境も多く、体調管理との両立がしやすいそうです。
4. 短時間勤務・パートタイム
💡メリット:勤務時間が短く、体調の悪い日は休みやすい
無理なく働きたい方にはぴったりのスタイルです。
こんな仕事は注意が必要かも…
- 長時間立ちっぱなしの仕事(販売・介護など)
- トイレに行けない時間が長い仕事(運転手、工場ライン)
- ストレスの多い営業職など
もちろん、上記のお仕事で頑張っている方々もいらっしゃいます。それぞれ体調や症状を考慮しながら、「無理をしない」のが長く働き続けるコツのようです。
障害者雇用という選択肢も
「どうしても一般雇用で理解を得られない…」という方には、障害者雇用枠での就職という選択肢もあります。
クローン病は、状態によっては障害者手帳や就労支援制度の対象になることがあります。これにより、体調に配慮された環境で働けるチャンスが広がります。
まとめ:自分に合ったペースで、自分らしく働こう(実体験をふまえて)
私は現在、病院で働いています。実際に困るのは、週に2回ほど、急に便意を感じてトイレに行きたくなる時です。医療行為をしている最中にそのようなことが起こると、一度処置を中断する必要があります。
そのため、就職活動の際はトイレの数や清潔さもチェックしました。大きな病院であるため、トイレがきれいで個数も多く、安心できる職場環境が整っていることは重要なポイントでした。
クローン病は、人によって重症度や症状の出る部位、頻度が異なります。求める職場環境も、
- トイレにすぐ行けること
- 休みやすい制度
- 労働時間の柔軟さ
- 重労働でないこと
など、それぞれ違って当然です。
でも、共通して大切なのは、自分のペースで自分らしく働けることだと思います。
皆さんも無理なく、自分らしく、自分のペースで、働いていきましょう。
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